色だけじゃない! フローリング選びで知っておきたい木の種類と質感
―後悔しないフローリング選び 木の種類編―

部屋の大きな面積を占めるフローリングは、インテリアのイメージを左右し、家具やカーテンのように後で簡単に変更できないため、その選定は重要です。
さらに、お部屋の使用用途だけでなく、好みのテイストや使用する家具なども、フローリングを選ぶ時に一緒に検討するとより理想とするインテリアに近づけることができます。

フローリングメイン画像

フローリングを選ぶときのポイント

フローリングとは、木質系の床材の総称で、畳やカーペットに比べて清掃がしやすい、ダニ・カビの発生が少ない、様々な種類がありデザイン性が高いなどの特徴があります。
決めることがたくさんある家づくりにおいて、自分がイメージするインテリアを叶えるためのフローリング選びのポイントは大きく分けて2つになります。

  • フローリングの構造上の種類【単層フローリング(無垢フローリング)と複合フローリング】
  • フローリングに使われる木の種類

tree01.png フローリングに使われる木の種類(樹種) tree01.png

床材に使われる樹種はポピュラーなもので10種類ほど、多い場合でなんと数十種類を扱うメーカーもあります。それだけの種類の中から、どのような視点で自分に合った樹種を選んだら良いのでしょうか?
見た目の印象だけではなく、選ぶ際の基準として知っておくと良いポイントについて、特に樹種による違いがわかりやすい無垢フローリングを例にご紹介します。

無垢フローリングってなに?という方はこちら

【木の特徴や質感で選ぶ】

世界中で生息している木々は、大きく「針葉樹」と「広葉樹」の2つに分けられます。葉の形や樹の形といった見た目の違いの他に、目には見えない木の構造(細胞)にも大きな違いがあります。

針葉樹 広葉樹
葉のかたち 針のように細く尖っている 広くて平ら
樹のかたち 幹はまっすぐ上に伸びる 幹は太く、曲がりながら育つ
重さ/硬さ 軽い/やわらかい 重い/硬い
温度 夏:冷たい 冬:暖かい 夏:冷たい 冬:冷たい
価格 広葉樹より安価 針葉樹より高価
主な種類 スギ、パイン オーク(ナラ)、ウォールナット、メープル
針葉樹: 針のように細く尖っている
広葉樹: 広くて平ら
針葉樹: 幹はまっすぐ上に伸びる
広葉樹: 幹は太く、曲がりながら育つ
針葉樹: 軽い/やわらかい
広葉樹: 重い/硬い
針葉樹: 夏:冷たい 冬:暖かい
広葉樹: 夏:冷たい 冬:冷たい
針葉樹: 広葉樹より安価
広葉樹: 針葉樹より高価
針葉樹: スギ、パイン、ヒノキ
広葉樹: オーク(ナラ)、ウォールナット、メープル

フローリング材としては、一般的に広葉樹は傷に強く、針葉樹はやわらかくへこみやすいという特徴があります。針葉樹は傷がつきやすいとされる一方で、やわらかいからこそ感じられる木の温かみや肌触りのよさも大きな特徴といえます。
そのお部屋を誰とどのように使用するかによって、樹種を選ぶ際の基準の一つと考えるといいでしょう。

また同じ広葉樹でも、環孔材(かんこうざい)なのか散孔材(さんこうざい)※なのかで、フローリングの「質感」は異なります。実はこの「質感の違い」は、フローリングに合わせる家具との相性にも影響が出てきます。まずはそのお部屋のインテリアのテイストをどうするのか?というところから、どんな樹種を選ぶのかを考えはじめることをおすすめします。

※広葉樹はさらに道管(水分が上昇するための通路)の並び方によって2種類に分けられます。代表的な特徴は以下の通りです。
環孔材(かんこうざい)...くっきりとした美しい木目、表面はざらっとした質感
散孔材(さんこうざい)...穏やかな木目、表面はすべすべとした質感

【インテリアのテイストから選ぶ】

樹種にはそれぞれ木の硬さの違いや質感といった特徴があることを踏まえて、次に見た目の印象による違いも見てみましょう。
フローリング材として代表的、かつ人気の高い5つの樹種「オーク(ナラ)」「ウォールナット」「メープル」「スギ」「パイン」を、簡単な特徴とともにまとめました。相性のいいインテリアのテイストから、お好みの雰囲気を選んでみてもいいかもしれません。

インテリアコーディネート例

オーク
オーク
ウォールナット
ウォールナット

・オーク

日本では「ナラ」と呼ばれる、力強い木目が特徴的な樹種。床材としては適度な堅さがあり機能的。加えて加工性の良さから世界中で家具や床材、ウイスキー樽などに幅広く利用されています。
木目の美しさ、明るい色合いからナチュラルや北欧テイストのインテリアとの相性が抜群です。


・ウォールナット

世界三大銘木に数えられる、北米を代表する樹種。衝撃に強いのが特徴で、つやのある表情には重厚感が感じられ、経年変化の色合いを楽しめることでも知られています。
深みのある濃いブラウン色と美しい木目は、モダンやクラシックテイストのインテリアとの相性が良いです。


・メープル

北米を代表する樹種のひとつで、乳白色で明るい色味とやわらかい木目が特徴です。緻密でなめらかな光沢感を持ち、お部屋全体を明るくしてくれます。また、摩耗性が強く、ダンスホールの床材としても使われています。
どんなテイストとも合わせやすいですが、特に北欧やシンプルモダンテイストと相性が良いです。


・スギ

自然豊かな節や木目が特徴的な、日本で古くから利用されてきた代表的な樹種。やわらかい材質なので身体にかかる負担を軽減してくれます。また、経年変化により色味が変わるので、使えば使うほど木の味わいがより感じられます。
和モダンテイストとの相性が良いです。


・パイン

世界中で流通量が多く、幅広く使われている樹種。やわらかいとされる針葉樹の中でも、比較的硬く、独特な節目が特徴です。経年変化により、美しいあめ色に変わっていきます。
素朴でやわらかい風合いのため、カントリーやスカンジナビアスタイルとの相性が良いです。

ヨーロピアンオーク

ヨーロピアンオーク

メープル

メープル

ナラ

ナラ

天竜スギ

天竜スギ

ウォールナット

ウォールナット

シルバーパイン

シルバーパイン

※上記樹種画像名は「マルホンMOKUZA.com」で使用している樹種名となります。

hirameki.pngOZONEのコンサルタントからワンポイントアドバイスhirameki.png

「写真だけで決めないで!納得のいくフローリング選びは実物に触れることが重要」

フローリングを決める基準は人それぞれです。性能やスペック、質感で選ぶのもよし、自分の好きな色合いで決めるのもよいでしょう。しかし、どんな決め手であっても、実際に「自分の目で見て、手で触れて、体感する」ことが何より重要です。
写真やカタログのイメージだけでは、実際の雰囲気や質感を正確につかむことは難しいもの。特にフローリングは家の中で広い面積を占めるため、空間全体の印象を大きく左右します。そのため、画像だけで決めてしまうと、「思っていたものと違う」というトラブルにもなりかねません。
フローリングは毎日、足や手で触れる場所です。だからこそ、ぜひショールームや現物サンプルを確かめてみてください。そうすることで、納得のいく心地よい住まい作りにつながります。

OZONE住まいづくりコンサルタント
川端幸枝(建築士/インテリアコーディネーター)

tree01.png 実際に踏んで・触って・体感してみませんか? tree01.png

いかがでしたか?
西新宿にあるリビングデザインセンターOZONEでは、単層フローリング(無垢フローリング)と複合フローリングを取り扱っているショールームが揃っており、専門のスタッフがそれぞれの特徴や違いをご説明します。実際に各ショールームの製品を比較検討しながらご覧いただけます。

実際にフローリングの違いを比べてみよう!
フローリングを扱うショールームを巡るツアー開催決定

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フローリングを扱う各ショールームをOZONEのスタッフと共に巡ります。
各ショールームの特徴をお話しするため、フローリングの種類や違いを実際にご覧いただけるツアーとなっています。

開催日:8/3(日)、8/9(土)、8/23(土) 13:00~13:30

ツアーについての詳細はこちら

【フローリングを扱っているショールーム】


※2025年7月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございます。

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