設計・施工のプロフェッショナルを対象に、館内ショールームの製品をお試しいただける「モニター募集」のアイテムを、8回に分けてご紹介します。
『モニター企画』の詳細はこちら(※募集は終了しています)

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朝日ウッドテック株式会社
西村公孝さん

6F「朝日ウッドテック 東京ショールーム」がモニター募集するのは、「日本の壁に、新しい選択を。」というコンセプトで開発された木質系の壁・天井材シリーズ「the wall」です。

朝日ウッドテック株式会社 マーケティング部 プロモーション推進室の西村公孝さんに製品の特徴を伺いました。


―朝日ウッドテックさんは「Live Natural (ライブナチュラル)」シリーズのフローリング材を筆頭に床材がよく知られていますが、今回モニター募集するのは壁・天井材「the wall」です。これは2018年に発売された新しい製品ですね。

当社の歴史は1913年に創業した銘木商に始まります。そして戦後の1952年、「銘木の大衆化」を理念に、建材メーカーの朝日特殊合板(1988年、朝日ウッドテックに商号変更)を設立して、まず壁・天井材をつくり始めました。

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「the wall」の施工例
左:「躯体ヲ魅セルマンションリノベ」モナトリエ株式会社
右:「KTS総合展示場」ヤマサハウス株式会社

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化粧材を合板に貼り付けて溝を入れた壁材を「ピーリング」と呼びますよね。あれは当社が1958年に発売した、璧・天井材「ファンシーピーリング」に由来するんです。

業界初の銘木化粧合板の規格品で、当時の日本の住宅で一世を風靡して、羽目板風の壁材の代名詞となりました。実際にその頃、ピーク時には壁材をに30万㎡販売していました。海外にも輸出して、1969年、アポロ11号の乗組員が月から帰還後に滞在したケアハウスの壁材に使われていたんですよ。

画像は「ファンシーピーリング」のカタログの表紙です。朝日ウッドテックの登録商標です。

―世界的なヒット商品だったんですね。

しかし、 石膏ボードが壁の下地に使われるようになると、仕上げは壁紙が主流となっていきます。また、洋室の床にカーペットや樹脂タイルを敷くことが滅っていき、徐々にフローリングが普及するようになり、当社も開発・販売の力点が床材に移っていきました。

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天然木複合フローリング
「Live Natural (ライブナチュラル)

そしてカラーフロアの全盛期を経て、2002年に「ライブナチュラル」を創立50周年の記念商品として発売して、おかげさまで大ヒットしました。カラーフロアはナラ(オーク)材やピーチ材などに着色したものでしたが、「ライブナチュラル」は天然木の突き板にクリアー塗装を施しています。天然を活かすという原点に立ち返った製品で、そのために「木味(きあじ)活性化処理」という新しい技術も独自に開発しました。

突き板は薄いので、質感が出にくいものですが、この処理技術により、木目を鮮やかに浮かび上がらせ、色合いや風合いといった素材の味わいを引き出しています。樹種ごとに処理のレシピがあります。

―「ライブナチュラル」は突き板なのに無垢とほとんど変わらない見た目に加え、節やバークポケット(樹痕)、入皮など、 日本ではそれまで避けられてきたものを、木の個性・キャラクターだと打ち出したのが画期的でした。

節なども言わば「木味」ですからね。フランク・ロイド・ライトはオーク特有の虎斑を愛していたそうで、キャラクターにまつわるそのような物語をたくさん集めて、広く理解を得ることに努めました。

「ライブナチュラル」をつくることができたのは、当社が自社で木材を調達して、突き板や挽き板などの化粧材をつくっているからです。さらに、化粧材の製造工場とフローリングの製造工場が隣接しているので、丸太から最終製品まで最短1日でつくることができます。突き板は鮮度が大事で、スライスしたてが一番きれいなんです。

―鮮度が大事!先ほどから食べ物の話をお聞きしている気分です(笑)。

自社で木材を調達できるのは、当社の最大の強みです。世界中に調達ネットワークがあり、木を見る専門家である木匠が買い付けています。創業者は杉を見ることに長け、当時の日本で右に出る者はいない、と言われていたそうです。建材メーカーとなった今も、そのDNAを受け継いでいます。

2012年には、厚さ2ミリの挽き板を使った「ライブナチュラルプレミアム」を発売しました。これは足触りを追求した製品です。踏み心地は仕上げと溝の形状で決まります。溝は、デザインとのバランスを考えながら100種類以上の形状を研究しました。

実際に体感すると、無垢と変わらない踏み心地がおわかりいただけると思います。施工性が良く、無垢のように職人の技量を問わない点も長所です。様々な特徴が評価され、複合フローリングで初めてグッドデザイン賞を受賞しました。

―そのような開発の積み重ねが「the wall」の誕生につながるのですね。

「the wall」には12種類をラインナップしていて、一部を除いて突き板タイプと無垢(挽き板)タイプがあります。 松とタモ、サペリは突き板タイプのみ、杉と桧は無垢タイプのみです。突き板タイプはすべて塗装品で、無垢タイプは無塗装かクリアー塗装からお選びいただけます。突き板タイプのほうがお求めやすい価格なので売れていますが、無垢タイプは表面単板の厚みがあるので様々な加工が可能で、デザインのバリエーションが豊富です。

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「the wall」の各樹種
上段:左よりレッドシダー、スプルース、サペリ、桧(※モニター企画ではサペリと桧は対象外)
中段:左より米松、タモ、オーク、ヘムロック
下段:左よりハードメイプル、ブラックチェリー、ブラックウォルナット、杉

12樹種のなかで最も人気があるのはレッドシダー。1本の木のなかで材色に幅があり、その濃淡を個性として活かしながら、当社の職人が手作業で表面単板を割り付けています。濃淡のバランス具合もひとつの味として捉えていただければ。市場に出回っているレッドシダーの建材は輸入品が大半で、突き板の建材は当社製くらいしか見当たりません。品質が高く、日本の職人が施工しやすいのがポイントです。

レッドシダー以外では、杉や桧も人気です。杉や桧は国産材を使っており、以前は「COOL JAPAN」というシリーズ名で販売していました。使いたい樹種でお選びいただけるように、当社は現在、壁・天井材をすべて「the wall」ブランドに集約中です。

―今回のモニター企画では、「the wall」の突板タイプを7種から最大50㎡分、または無垢タイプを9種から最大15㎡分、なんと計5名様にご提供いただきます。

お使いいただくのは住宅に限らず、店舗でも構いません。ただし、不燃材の認定はまだ取得していませんのでご注意ください。価格の違いにより突き板タイプが圧倒的に出ていますが、モニター企画ですから、無垢タイプにぜひチャレンジしていただけると嬉しいですね。


取材・文/長井 美暁

朝日ウッドテック東京ショールーム

館内ショールーム

無垢材を贅沢に使用した銘木の美しさと、床暖房対応、耐久性などの機能性を併せ持つLive Naturalシリーズの フローリングを中心に、素材・ディティール・色調などを実際に触れて感じていただけるよう広い面積で展示しています。実際に靴を脱いで床に上がって仕上がりを素足で体感したり、樹種の魅力をご堪能いただけます。