
『ハーフェレ学生デザインコンペ』は、株式会社ハーフェレジャパンが主催する学生デザインコンペです。
建築・インテリアを学ぶ学生を支援すべく、社会貢献活動の一環として2009年より毎年開催している設計コンペであり、2025年度で17回目の開催となります。
2025年度の課題は『いたづらな建築 ~むだがいきる世界~』。
皆さまのご応募をお待ちしています。
審査委員からのメッセージ
私たちは資本主義という人類が生み出した最大のフィクション世界で日々生活を続け、歴史連関を刻んでいる。このフィクション世界では合理的に物事を進め、より多くの資本を獲得するゲームが定着している。近年の日本の建築世界でも、大きな建築を作ることや、沢山の建築を作ることや、建築の社会性などを志すことが良い建築家であるというような世界になっている。確かに、昔から建築は資本と切り離せないし、現代はより資本と密接な関係で成り立っている。そんなフィクション世界で人類が失ってしまったものも多いかも知れないし、まだフィクション世界で生み出せるものがあるかも知れないし、新しい気付きや発見を見出せるかも知れない。
今回は「いたづら」と「むだ」という言葉をキッカケとして建築を考え生み出してほしい。
「むだ/無駄」の語源は、馬に荷物を載せずに歩くことは何の役にも立たない、お金を生み出さない、そんな馬に食事を与えると利益が減ってしまう、という意味から生まれたと言われている。
「むだ」には「徒」という別の当て字がある。「徒」には「いたづら」という読み方もある。
資本主義という最大のフィクション世界での日々の暮らし。
資本を前提とした「いたづら」や「むだ」を許容しない世界。
距離も時間も情報も常に近道を探し、迂回することも、遠回りすることも、周りの景色を楽しむ余裕もない。そんな世界は人類に何を与えてくれるのだろうか?
資本主義という最大のフィクション世界の中で「いたづら」や「むだ」をキッカケに建築を考えてみるのも良いし、この言葉をキッカケにフィクション世界から離れて建築を生み出す思考訓練をしてみてはどうだろうか?
視点や認識を刷新するような、「いたづらな建築」「むだがいきる世界」をみせてほしい。
※やむを得ない事情により、中止または延期とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
- 主催
- 株式会社ハーフェレジャパン
- 後援
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公益社団法人日本建築家協会
リビングデザインセンターOZONE