
君の椅子プロジェクトは、北海道旭川地域の秀でた家具製作技術と北の大地が育んだ広葉樹でつくられた椅子を、産声を上げた「新しい生命」のもとに届ける活動としてスタートしました。
2006年に北海道東川町から始まり、現在では全国的な関心を集めるまでに成長したこのプロジェクト。その背景には、「生まれてくれてありがとう」の思いを、椅子という形にして届けるという強い信念があります。
これまでの20年間、地域に誕生した新しい生命に「君の椅子」を、そして東日本大震災の日に被災3県で生まれた子どもたちに「希望の君の椅子」と名付けた椅子を届けるなど、多くの感動と共感を生み出してきました。
本展示では、2006年のスタート以来、年ごとにつくられ続けてきた20脚の椅子モデルと「希望の君の椅子」を展示し、「君の椅子」に込められた意味とその意義をお伝えします。
展示内容
・20年の歩みについて
歴代の「君の椅子」それぞれのデザインに込められた物語とともに実物をご覧いただけます。
東川町からスタートし、徐々に参加する自治体が増え、個人が参加する「君の椅子倶楽部」の設立により全国へと広がってきたプロジェクトの歩みをご紹介します。
・2025年モデルについて
日本における北欧デザイン研究の第一人者、島崎信氏がデザインした2025年モデル。
その制作に込められた思いや、デザインの背景をご紹介します。


「君の椅子プロジェクト」とは
「君の椅子プロジェクト」は、「誕生する子どもを迎える喜びを地域の人々で分かち合いたい」という旭川市立大学大学院・磯田ゼミでの会話で生まれ、2006年に北海道東川町からスタートしました。
新しい生命を「新しい市民」として迎え、「生まれてくれてありがとう」という思いを込めた椅子を贈るこの取り組みは、地域全体で命の尊さを祝う象徴となっています。
椅子は、デザイナーが描いたデザインをもとに、旭川家具の技術で一つ一つ手づくりされ、座面裏には子どもの名前や生年月日が刻印される『世界に一つだけの椅子』です。
この活動は北海道を越えて全国へ広がり、多様な命に寄り添う取り組みへと進化しました。
新しい生命に寄り添い未来へつなぐこのプロジェクトは、地域の愛情とものづくりの力が融合し、生まれた子どもたちとその家族に、特別な椅子として愛され続けています。
公式HP:「君の椅子」プロジェクト
※写真提供:君の椅子プロジェクト
※展示内容は変更になる場合がございます。
※やむを得ない事情により、中止または延期とさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。