住宅の構造の基礎知識

2016.03.20

■住宅の構造の種類と分類

住宅の構造には主に木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造があり、 それぞれの構造のなかにはさまざまな工法があります。それらの工法にはおのおの特徴があり、 メリットとデメリット、工期やコストにも違いがあります。それぞれの工法の特徴を知って、 敷地条件や予算に応じて、適切な選択をすることが必要です。構造の違いによって建物デザインや平面断面計画は変わってきます。 例えば、1階部分に3台分の駐車場を確保したい、外観に曲線を生かしたデザインにしたい、 木組みを生かした空間にしたいなど、さまざまな希望や条件によって構造を検討することも必要です。

依頼先が建築設計事務所や工務店の場合、会社によってすべての構造や工法に対応するところと、 限られた工法のみで対応するところがありますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

依頼先が住宅メーカーの場合は、おのおの得意とする構造や工法がありますので、メーカーの選択の際には、 デザインや機能性ばかりではなく、構造や工法にも目を向けましょう。

001_01.gif■木造
木材は鉄やコンクリートに比べて軽いため、建物自体の自重も軽くなり、地盤への負担も小さくなります。 また、木材は加工が容易でフレキシブルな間取りやデザインにも対応できます。 その一方で、木材は防腐、防蟻、防湿の処理が不適切だと傷みやすく、火に弱いという性質を持っているため、 適切な通気工法の採用や防火対策を行う必要があります。

◎木造軸組工法
柱・梁・土台を木の軸組で構成し、壁や屋根などの荷重を受ける工法で在来工法とも呼ばれます。柱・梁・土台、 それぞれの接合をいかに強くするかが、建物自体の構造の強さに結びつきます。接合の方法として、 昔から仕口や継手などのさまざまな工夫がなされてきましたが、現代では補強金物を併せて使い、 より強度を増しています。また、水平方向の力に対しては、壁には筋交い、梁・土台・桁には火打ち等の斜め材や構造用合板などを入れて 安定させます。
柱と梁で構成されているため、設計の自由度が高く、増改築しやすいのが特徴です。 最近では、使用する木材をあらかじめ工場で適切な長さや形に切断・加工しておくプレカット工法が主流で、 工期の短縮と安定した品質の部材供給ができるようになりました。

◎木質耐力壁工法
全荷重を木質の耐力壁で支える工法。自重や地震、風等の外力を面で受け止め、箱全体に力を分散させます。 丈夫で歪みにくい6面体の箱形工法なので耐震性に優れ、断熱性能や気密性能を確保しやすいことが特徴です。 しかし、面で構成されているため、大きな開口部やコーナー部分の開口部の確保が難しく、 同じ理由で増改築の際に撤去できる壁が制限されます。2×4工法(枠組壁構造)や木質パネル工法などがあります。

■鉄骨造
◎鉄骨造の特徴
柱や梁などの主要構造部分に鋼材を用いた建物を鉄骨造といいます。鋼材が軽量形鋼の場合を軽量鉄骨造といい、 主に住宅等に用いられます。重量形鋼の場合を重量鉄骨造といい、中高層の商業ビルや集合住宅等に用いられます。鋼材は強度が大きく、 工業製品であるため品質が安定しており、構造材料としては優れていますが、そのいっぽうで火熱と錆に弱いため、 防錆処理と耐火被覆を適切に行う必要があります。

◎軽量鉄骨軸組工法
軽量鉄骨で、柱・梁・土台等の架構をつくる工法。地震や風による水平方向の外力から建物を守るために、 筋交い(ブレース)が必要になります。

◎重量鉄骨ラーメン工法
重量鉄骨の柱と梁を完全に固定して筋交いを不要とした工法。柱と梁のみで構成されているため、 大空間の確保や内部間仕切りの変更などが容易です。

◎その他
軽量鉄骨ラーメン工法(軽量鉄骨の柱と梁を強固に接合する工法)や軽量鉄骨パネル工法(鉄骨の枠組みに面材を張ったパネルを工場で生産し、 現場で組み上げる工法)、軽量鉄骨ユニット工法(構造的に自立した鉄骨造のユニットを複数個組み合わせる工法)などがあります。

■鉄筋コンクリート造

◎鉄筋コンクリート造の特徴
鉄筋コンクリート造は、圧縮力に強いコンクリートと引張力に強い鉄筋を組み合わせた構造です。 耐震性、耐火性、耐久性に優れ、自由度の高い設計に適しています。しかし建物の重量が大きくなるため、 強固な地盤が必要になります。なお施工精度やコンクリートの品質により、建物が劣化したり耐久性に影響を及ぼすことがありますので、 施工管理を厳しく行う必要があります。

◎鉄筋コンクリート壁式工法
鉄筋コンクリートの壁と床スラブで構成されている工法。室内に柱型や梁型が見えてこないので、 すっきりとしたインテリア空間が実現できます。しかし各階の壁の位置が大きく違うプランの場合は、 耐力壁が確保できないためこの工法は適しません。主に低層の戸建て住宅に用いられることが多い工法です。

◎鉄筋コンクリートラーメン工法
鉄筋コンクリートの柱と梁で構成されている工法。設計の自由度が高く、広い開口部や大空間も可能です。柱の位置さえ揃えておけば、 各階全く違ったプランでも対応できます。ただ室内に柱型や梁型が見えるケースが多いため、視覚的に気になることもあります。

◎プレキャストコンクリート工法
あらかじめ工場でつくったコンクリート部材(PC版)を現場に搬入し、つなぎ合わせて建物を構成する工法。 天候に左右されないため安定した品質が得られ、現場での工程を短縮できるなどのメリットもありますが、生産コストや輸送費がかかるため、 ある程度の量を必要とする規模の建築に採用されることが多くなります。

■その他
鉄骨鉄筋コンクリート造や補強コンクリートブロック造もあります。



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