設計・施工のプロフェッショナルを対象に、館内ショールームの製品をお試しいただける「モニター募集」のアイテムを、8回に分けてご紹介します。
『モニター企画』の詳細はこちら(※募集は終了しています)

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廣瀬理都子さん
(浜新硝子株式会社 営業部)

6F 「STYLE GLASS 東京ショールーム」がモニター募集するのは、強化ガラスにさまざまなデザインを印刷する「セラミックプリントガラス」です。
「STYLE GLASS」ブランドを運営する浜新硝子株式会社の廣瀬理都子さんに製品の特徴を伺いました。


―ショールームでは多種多様なデザインガラスとその使い方を見ることができますね。このなかで、今回モニター募集する「セラミックプリントガラス」はどのようなものなのでしょうか?

エンドユーザーの方はもとよりプロユーザーの方も、「こんなガラスがあったの 」と、このショールームで驚かれることが多いんですよ。

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2015年ショールームをOZONEに開設

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柄の背景の色にグラデーションをかけた例

セラミックプリントガラスは、無機系インクを使って強化ガラスに柄を印刷した後、加熱焼成する製品で、従来の有機印刷に比べて酎久性や耐摩耗性などがはるかに優れています。焼き付け加工するので、引っ掻いても印刷面が剥がれにくいんです。

当社では1年ほど前から、オンデマンド印刷機も活用しています。従来のシルクスクリーン印刷は版をつくる必要があるので小ロットに向かず、また、単色しか出せませんでしたが、オンデマンド印刷は小ロットに対応でき、かつ、6色のインクでさまざまな色を出せるという長所があります。

オンデマンド印刷ならグラデーションをかけることもできます。ただ、オンデマンド印刷はインクの特性で、赤(マゼンタ)の発色だけはやや茶色っぽくなります。その点はご理解ください。

―ご捷供いただけるサイズは最大2.4㎡を2枚分、それを3名様。デザインは、STYLE GLASSさんが用意しているものから選ぶか、オリジナルデザインも受け付けるとのことですが、用意しているデザインはどれくらいありますか?

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新カタログに捲裁されている50種類のデザインの一部、
斜線で分けた右下が原寸で、左上が縮小と、
縮尺を変えたときのデザインの見え方の違いも例示

現在は50種類のデザインをご用意しています。おもしろいのは、デザインの縮尺によって印象がまったく変わること。デジタルデータなので縮尺は自由に変えられ、ガラスを使う場所やガラスのサイズに合わせてご指定いただけます。柄のリピートには注意が必要ですが。

―窓際で使っているのも、50種類のデザインの一部ですね。柄によって景色の透け感が違うことがわかります。

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ショールームの窓際にて。左は「リーブス」、右は「ファイバーJ を使用

特に都市部は建物が隣接しているので、大きな窓をつくっても、生活を始めたら人目が気になってカーテンを閉めっぱなし、なんてことも聞きます。このようなデザインガラスを使うと、外からの視線を遮りつつ、レースのカーテンよりも光を採り入れることができます。

これまでの施工例では、どのような使い方がありましたか?

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上:住宅の階段まわりでの採用例
下:住宅の建具での採用例(撮影:大倉英揮)

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ショールームでのガラスと照明の組み合わせ例

住宅・非住宅に限らず、階段や吹き抜けに面したところの手すりにお使いいただくことは多いですね。それと建具や間仕切りも多いです。特注デザインでは、1枚の絵を複数枚のガラスに割り付ける連窓形式もあります。

連窓形式では、元の絵をガラスの枚数で割って印刷しただけでは、ガラスを設置したときに絵がきれいにつながりません。ガラス同士のシール部分があるので、それを見越して、印刷前に絵のデータを調整しておきます。

ガラスは照明と組み合わせての使用も多くあります。たとえば光壁など、建て主の方がホテルなどで目にして自分の家にも、と希望されることが増えているようです。光壁をつくるときは当然ながらメンテナンスのスペースを確保する必要があり、私どものショールームを参考にされる設計者もいらっしゃいます。ここでバックスペースを20cmほど取っていて、照明を仕込む位置をそれぞれ変えています。

右端のガラスキャビネットは、扉にグレーガラス、棚の背板にグレーミラーを使い、棚板がきれいに見えるように照明の光をあてて、高級感を演出しています。

今回のモニター企画でご提供するのはセラミックプリントガラスですが、他のデザインガラスも一緒に使ってみたいということでしたら、価格面でご協力したいと思っていますので、ぜひご相談ください。

―浜新硝子さんはデザインガラスのパイオニアですね。始まりはいつだったのでしょう?

デザインガラスとして製品を初めて出したのは2005年頃です。社長の過能史光が家業を継いだ少し後に、イタリアに行ってベネチアングラスなどのガラスの文化や歴史を見て歩き、カルチャーショックを受けたそうなんですね。日本のガラスは工業製品として安全安心なものを量産するというばかりでしたから。それで日本の技術を活かしながらデザイン性を加えたガラスをつくろうと一念発起して、デザインガラスの開発に取り組み始めたと聞いています。

現在もデザインガラスは事業の一部で、建築・住設資材や産業資材用のガラスの製造が売上げの中心です。でもデザインガラスでは、市場の声にどうチャレンジできるか、という楽しさがあります。

このモニター企画も、私たちの技術の活用の幅を広げる機会と捉えています。建て主の方たちがどんな空間でのガラスを望むのか、あるいは、設計者の方たちが建て主の要望をどうアレンジして、どの部位に、どのように使うのか。そういったことを知りたいので、いろいろなご相談をお待ちしています。


取材・文/長井 美暁

STYLE GLASS 東京ショールーム

館内ショールーム

ガラスという素材の持ち味を最大限に生かしつつ、デザイン・異素材を組み合わせ、機能面・安全性も十分に配慮しながら今までお目にかかることがなかったような板ガラスの数々をもっと身近に感じていただけるインテリア空間を再現しながらご紹介しています。