開催日:2019年10/10(木)
7F ハーフェレ ジャパン新宿ショールーム
リビングデザインセンターOZONEが不定期で開催しているプロ向けのショールームレクチャーより、内容の一部をご紹介します。
ショールームレクチャーのテーマは、<体感>。製品に触れ、スタッフと語らうことにより、開発の背景やスタッフの思いなど、webやカタログでは伝えきれないリアルな魅力を感じていただきます。
収納デザインの可能性を広げる金物

ドイツの金物ブランド、ハーフェレは世界の
プロからの信頼が厚く、150か国以上で
利用されている。
「ハーフェレジャパン」は、隠す・仕舞うインテリアに欠かせない家具金物と建築金物のショールームです。近年、収納家具のデザインは金物とともに進化しています。
例えば、家具用の引き出しに使用するベアリングレールでは引き出しの幅が大きな場合にはスムーズな動きを実現できていませんでした。昨今では、アンダーマウント式の引き出しレールの進歩により、より幅の大きな引き出しがスムーズに開閉できるようになりました。
また最近では、引き出しレールにプッシュオープンの機能を追加できる部材も開発されて、ソフトクローズ機能とプッシュオープン機能の両方を備えた引き出しレールもあります。プッシュオープンの引き出しは膝でも開けられ、調理中に道具を取り出したいときなどに便利です。
引き出しで他社との差別化を
ライトがつく引き出し一例。
大きな引き出しでも奥までよく見え、
出し入れしやすい。
システムキッチンや収納家具などに使用するスチール一体型レールのカラーのトレンドは、以前はシルバー系を使用するケースが多かったのですが、最近ではリビングルームやベッドルームにも使用するケースも増え、ダークグレー系が人気となっています。
また、ヨーロッパでは引き出しを開けると自動で点灯するLEDライトで収納物を照らすというトレンドも出てきました。日本よりも、間接照明で空間を演出することが多いので、引き出しを開けた時に収納物をLEDライトで照らし、より探しやすく、また高級感も演出できるため、他社メーカーとの差別化に活かされています。
引き出しの幅が大きくなったことで、引き出し内を仕切るアイテムも増えました。また、引き出し内の滑り止め性能を高めたノンスリップマットはファブリック調のデザインのものがトレンドです。
存在感が空気のようなヒンジ

Airヒンジは名前の通り、
空気のような存在を感じさせず、
デザインの可能性を広げる。
ヨーロッパでは家具用の金物が出来るだけ目立たないようにデザインすることがトレンドになっています。そのデザインのトレンドの中でも、よりシンプルで目立たないヒンジが、天板と底板に埋め込まれる「Airヒンジ」です。コンパクトなサイズながら、3次元調整(左右・奥 ・高さ)が可能で、ソフトクローズかプッシュオープン機能を選択できます。
取り付け可能な扉は、重さ20kg、高さ2100mm、幅600mmまでです。ハーフェレジャパンではAirヒンジを使用し、アルミフレームにガラスを組み合わせたカスタムメイドの扉を販売しています。ディスプレイキャビネット、ベッドルームの収納、オフィスや店舗など広い用途があり、プロから高く指示されています。
Ask The Staff
プロフェッショナルからよく受ける質問について聞いてみました
Q:引き出しにノンスリップマットは必要ですか?
A:ソフトクローズの引き出しは引き込む力が強く収納物が動きやすいので、ノンスリップマットの使用をおすすめします。ゴム製のマットをはさみ等で切って配置するだけです。
Q:木製扉にAirヒンジを取り付けることはできますか?
A:木製扉に取り付けできます。ただし、扉が反りにくい扉構造にする必要があります。天板と底板への埋め込み、2点吊りの構造となりますので、扉が調整範囲以上に反ってしまうとスムーズに開閉出来なくなります。
取材・文/長野 伸江
※2019年4月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございます。