リビングデザインセンターOZONE(以下、OZONE)は、2016年より、台湾・台北市のインテリアデザインと建築に特化した「台北建材設計中心(TAIPEI DESIGN MATERIALS CENTER)」(以下、TDMC)に対してコンサルティングを行っています。この連携は、施設の運営サポートに留まらず、日本の自治体や企業が台湾市場へ進出するための強力なプラットフォームとして機能しています。本記事では、OZONE館長・串崎裕介が、TDMCの魅力とともに、この連携によって実現したOZONEの取り組みについてお伝えします。
2005年より東京ガスグループ施設の空間設計デザイン業務に従事。その後2015年からはマーケティング、広告、プロモーション分野の業務に携わり、戦略立案から実行まで幅広く経験し、2025年より現職。一級建築士として設計・デザインに関わってきた豊富な経験とともに、プロモーションやマーケティングの視点も併せ持つ施設運営を得意とし、特に質が強く求められる官公庁施設のプロポーザルでは、自らリーダーとなってプロジェクトを推進している。
OZONEがコンサルティングするTDMCとは?
台湾初の複合型住関連ショールーム施設である「TDMC」は、急成長を遂げる台湾のインテリアデザイン市場のニーズに応え、国際競争力の強化を目的に設立されました。各フロア300坪を超える地上7階建ての館内には、1階から6階までハイエンド向けの建築資材やインテリア家具ブランドが集結し、デザイナーやエンドユーザーが一堂に高品質な素材を比較・選定できる環境を整えています。また、デザイン・施工・ライフスタイルに関するセミナーを多数開催し、理想の住まいづくりに役立つヒントを提供するとともに、業界の発展を支援する場を提供しています。
TDMCから私たちに寄せられている期待は、OZONEが開館時から取り入れてきた独自の会員制度やプロモーションの知見・ノウハウ、館の活性化につながるテナント連動策など、TDMCが台湾における存在目的を実現するためのプロデュースです。
私たちの取組みにより、TDMCは単なる展示施設ではなく、業界におけるポジショニングを高め、活発なコミュニティを育む場になっています。
OZONEのコンサルティングのもと、TDMCは設立当初からデジタル会員制度を導入してきました。現在はLINEアプリを活用した積極的なプロモーションを展開し、建築・インテリアの専門家からエンドユーザーまで、幅広い層を集客しています。
TDMCと連携し、台湾市場への進出をサポート
OZONEでは、TDMCへのコンサルティングを行う一方、海外展開を目指す日本の自治体や企業とTDMCをつなぐ出展支援にも注力しています。これまでに岐阜県や高知県、岡山県、福井県といった木材産地の出展を実現し、地域資源の台湾進出をバックアップしてきました。
台湾では内装材に木材を取り入れるトレンドがあり、日本の優れた木材に高い関心が寄せられています。こうした背景から、日本の木材のさらなる普及を目指し、これまでに4つの自治体の出展を支援しました。具体的には、出展のコンセプト立案から空間デザイン、現地での設営までをプロデュースし、TDMCへ来館する木材に関心の高い顧客層に的確なアプローチを実現することができました。
また、海外出展には言葉の壁や常駐スタッフの確保といった課題がつきものです。そこでOZONEはTDMCと連携し、現地の運営スタッフや通訳を手配できる体制を整えました。これにより、出展に伴う心理的な不安や煩雑な実務が軽減され、出展者は本来の目的であるビジネスに集中することができます。
OZONEのサポートは展示だけではありません。商材に関心を持つ現地のデザイナーやバイヤーを招いて商談会・セミナーの実施や、日本国内企業の視察のアテンドも行っています。もちろん、通訳の手配も行いますので、言葉の心配をせずに具体的な交渉が行えます。また、これらは単なる商材紹介に留まらず、地域の情報をダイレクトに伝える絶好の機会となるため、地域の魅力を知ってもらう観光誘致という面でも大きなメリットがあります。
- 出展に向けた要望ヒアリング
- 展示ブースのコンセプト立案・空間デザイン
- 現地での設営
- 現地スタッフの手配・言語サポート
- 商談会やセミナーの企画・ディレクション
- 日本国内企業の視察アテンド
- 現地メディア誌・WEB記事広告出稿
出展実績例

- 地域(期間)
- 岐阜県(2018~2022年)
- 商材
- 内装材、キッチンツール、家具、アメニティ
- 実施内容
- 常設展示(約3年)、オフライン/オンラインセミナー・商談会
- 実施支援
- 出展に向けたヒアリング、展示ブースの空間デザイン、現地スタッフの手配・言語サポート、商談会やセミナーの企画・ディレクション
岐阜県産材の認知度向上と商談機会の創出、および台湾の市場トレンド把握による輸出拡大を目指し、木材関連企業7社による共同出展を支援しました。
当初は、事前ヒアリングに基づく展示空間のプランニングに加え、展示期間中に岐阜県内企業とTDMCプロ会員やバイヤーによる商談会・セミナーを3回行う計画でした。しかし、コロナ禍により、2回目と3回目はオンライン開催に変更し、岐阜県内の会議室とTDMCの会議室をリモートでつないで実施しました。展示ブースの来場者数は、年間約2,000人を記録し、有力な現地代理店も獲得することができました。


- 地域(期間)
- 高知県(2021年~2022年)
- 商材
- 建築構造材、内装材、家具、玩具、鞄、小物
- 実施内容
- 常設展示(約3カ月)、オンラインセミナー、オンライン商談会、現地メディア誌・WEB記事広告出稿
- 実施支援
- 出展に向けたヒアリング、展示ブースの空間デザイン、現地スタッフの手配、言語サポート、商談会やセミナーの企画・ディレクション
岐阜県産材の展示実績が高く評価され、高知県内の木材関連企業7社による共同出展を支援しました。床材や家具、弁当箱、玩具、スノコといった多様な商材の特性を活かすため、オンライン商談会では建材とプロダクトの2軸に分けた構成を提案。その結果、各社それぞれの強みに合った現地バイヤーとマッチングすることができ、自社製品の魅力を精力的にPRすることができました。また、ソフト面の支援として、高知県と台湾の建築家によるオンライントークセッションを企画・運営し、専門家の視点から木材の新たな可能性を示すことができました。
現地のネットワークを駆使して
販路拡大を目指す
近年、国内の製造業が持続的に成長していくためには、日本のみならず、海外市場を視野に入れたビジネス展開が不可欠です。しかし、商習慣やニーズの異なる環境では、多くの課題に直面することも少なくありません。OZONEは、TDMCとの協業開始から10年を迎え、現地とのネットワークを構築するとともに、台湾市場のリアルなニーズを把握してきました。こうした実績と知見があるからこそ、台湾進出を目指す自治体や企業に対し、現地の視点に立った最適な支援が可能となるのです。
これまでは木材産地を中心に支援を行ってきましたが、今後はリノベーションが盛んな台湾市場に向け、日本の優れた建材や住宅設備、家具なども積極的に紹介していきたいと考えています。優れた製品がありながら、言葉や商習慣を理由に海外展開を躊躇されている自治体や企業の方は、OZONEとともに一歩を踏み出してほしいと思っています。また、TDMCは、日本の建築家にとっても新たな可能性を広げられる場になるはずです。OZONEとしても、将来的には台湾でプロとエンドユーザーをつなぐ仕組みを実現したいと考えています。
台湾市場への進出やTDMC出展に興味のある方はもちろん、「自社製品が台湾でどう評価されるか知りたい」「具体的な費用やフローを知りたい」といったご相談も承っています。お気軽にお問い合わせください。
OZONEの多角的な支援
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