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暮らしのかたち

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島崎信コラム「実にいい、暮らしの道具 」vol.5 現代の祈りのかたち

Column

北欧デザイン研究の第一人者であり、生活デザインの提唱者と幅広く知られる島崎 信(しまざき まこと)先生。 その島崎信先生が、地に足をつけた暮らしをつくる「実にいい、暮らしの道具」の数々を紹介。 毎回テーマを決め、コラム形式でお届けします。
第5回のテーマは「祈りのかたち」です。現代の暮らしに合った仏具・仏壇についてお話いただきました。

― 風土に根付いた祈り
shimazaki05_1.jpg 先祖を敬うという風習は世界中のどこにでもあるものです。日本では、父母・祖父母、、、と 何代にもわたって受け継がれてきた感謝の心は、先祖に手を合わせるという行為に表われています。 かつて日本の住まいには仏間があり、仏壇や位牌を安置し、先祖を祀る習慣がありました。 (いまでも地方に行くと、金箔や漆技法を施した豪華な仏壇を、壁一面に造作するような大きなものを見かけることがあります。)
亡くなった方々に対して現世と同じように親しみを込めて、「おはよう」、「おやすみ」と挨拶したり、 日々の報告をしたり、時には願いごとをしたりする。そして毎日お水を替え、お食事を供え、初ものや頂きものは、 まず仏様へという振る舞いが自然と身についていました。

― 新たな祈りのかたち
それが近代社会になり状況はずいぶんと変わってきました。
戦前は、生まれた土地で育ち、生業を営み、その地で一生を終えてゆくというのがほとんどでした。 第二次世界大戦後に社会構造が変革し、生まれた土地を離れることも珍しくなくなりました。 心の中で祈りの気持ちを持っていたとしても、実家の仏壇から物理的に離れることが多くなっていったのです。

shimazaki05_3.jpg さらに、欧米の文化が流入し住環境が一変しました。コンパクトな間取りのマンションも増え、 仏間はもちろんのこと、和室のある住宅も徐々に減っていきました。 また時代的に、利便性を優先する機運も生まれていました。 こうした変化の中で、これまで通りの仏壇では、姿も大きさも今日的な生活空間の中には、 ちぐはぐになってしまったのです。

とはいえ、先祖に対する想いは変わらず、日常的な生活の中で願いと祈りの場が欲しい。 これらの状況を踏まえ、もっと現代の暮らしに合ったモダンな祈りの場をつくれないか、 という需要の声から生まれたのが「現代仏壇」です。
小スペースでも設置ができ、扉を閉めてしまえば一般の収納家具となんら変わりのない外観デザイン。 自然な佇まいで、和でも洋でもない現代の暮らしにすんなり溶け込みます。 色・かたち・大きさなども様々で、インテリアに合わせて祈りの場を設えることができるのです。

<参考商品>『思浮 Siu02』 >>詳細はこちら

― ライフスタイルに合わせた祈りへ
shimazaki05_5.jpg こうしたコンパクトな「現代仏壇」は40年ほど前から少しずつ見られるようになり、 今では多くのメーカーや木工作家が製作するようになりました。
その背景になったのは、現代人の死に対する考えの変化も影響していると思います。 これまで、お葬式やお墓など、死に纏わることを話し合うのは縁起でもない、とされてきました。
それがここ最近変わってきています。

墓じまいという言葉が聞かれるようになったり、 樹木葬などの新しい埋葬のかたちがメディアで特集されるようになったり、 以前では見られなかったような選択肢も増え、死生観にもずいぶんと変化が見られるようになってきました。 仏壇の多様性やコンパクト化も、このことに大きく影響していると思います。

shimazaki05_6.jpg ここ最近は、仏壇にさえもこだわらず、故人の写真や、思い出の品を飾ることで、 祈りの場を設える提案などもみられるようになってきました。 さらに、本来仏壇にお祀りする香立や花立などの具足も、シンプルでモダンなものが多くデザインされています。
日常のインテリアづくりにも違和感なく気軽に使用できるものがずいぶんと増えていますね。

<参考商品>
上:『偲壇』>>詳細はこちら
下:『SOTTO(仏具)』>>詳細はこちら

このように選択肢の増えた仏具・仏壇。室内の設備の中のひとつとして、仏壇をどのように組み込んでいくか、 ご自身のライフスタイルに合う祈りの場を、改めて検討してみるのもいいかもしません。

※コラム中の画像はイメージです。

過去のコラム一覧はこちら
島崎 信(Makoto Shimazaki)
makoto shimazaki.jpg
武蔵野美術大学名誉教授。1956年東京藝術大学美術学部卒業。1959年デンマーク王立芸術アカデミー建築科修了。 王立芸術アカデミーのオーレ・ヴァンシャー教授のもとで研究員として家具デザインを学び、 ハンス・J・ウェグナー、フィン・ユール、ボーエ・モーエンセン、ポール・ケアホルムらデンマークのデザイナーたちと交流。 北欧デザイン研究の第一人者であり、生活デザインの提唱者として国内外でインテリア、プロダクトデザインに関わるほか、 家具・インテリアデザインの展覧会やセミナーの企画も多数手掛ける。

2019/02/04 更新

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