5層の二世帯住宅〜OZONE家designの事例から〜

光庭から子世帯LDKを見たところ。玄関から2 階まで土間が続き、靴を脱いで4 段上がったらリビングです。

  • 東京都・文京区
  • 家族構成:夫42歳 妻32歳 父77歳 母73歳(取材当時)
  • 竣工:2016年7月

50年の記憶を引き継ぐ家づくり

50年前に鹿児島から出てきた祖父母が、家業の工務店兼住居として建てた下町の住まい。ご両親のもと、ご主人を含む3兄弟はここで生まれ、育ち、巣立っていきました。ご主人のお兄様が継いだ工務店は別のところに移り、広い家にはご両親のみが住んでいたのですが、末っ子であるUさんご夫婦とご両親の二世帯住宅に建て替えることになりました。
以前の家は、屋上と地下室付きの平屋根の2階建てという、50年前に建てられたとは思えないモダンなつくり。設計を依頼されたSTUDIO 2 ARCHITECTS の二宮博さんと菱谷和子さんは、その記憶を留める家づくりを目指しました。

懐かしさを誘う3つの庭と地下室

屋上や路地に鉢植えをたくさん置いた下町らしい風景は、3つの庭に引き継がれました。1階の親世帯のリビング横に細く設けられた「土庭」、子世帯の2階LDK に接する「光庭」、街を見渡せる3階の「空庭」です。「コンクリートの壁で囲まれたバルコニーの光庭は、プライバシーを維持しながらLDKに光を届けます。一方で親世帯は、路地越しの昔ながらのご近所付き合いをイメージし、土庭がリビングの大開口にじかにつながっています」と二宮さん。30坪という限られた敷地で、「低い部分をつくるとその上部空間分を別の用途に使える」という天空率を利用して3階をつくるためにも、光庭は最適な空間だったといいます。
親世帯と子世帯を唯一結ぶのが共有の地下室です。「コンペでおふたりに、思い出深い地下室を踏襲するプランを出してもらってうれしかったです」(ご主人)。三者コンペではまったく違う3プランが提案され、親世帯と子世帯、工事を担当したお兄様がそれぞれの意見を出し、方向性を定めるのに大いに役立ちました。

機能的な親世帯、遊び心満載の子世帯

1階の親世帯はマンションのように機能的。コンパクトなダイニングキッチンの隣に畳の小上がりがあり、夜はそこに布団を敷いて寝ます。すぐ奥にはトイレとバスルームが続きます。正月に親戚が大勢訪れるので玄関土間は広々と取り、ガラス越しに土庭の美しい植栽が眺められるようになっています。
子世帯は縦に延びる層状の空間。LDKのある2階にバスルームや大容量収納が設けられ、日中の生活はここで完結します。3階には主寝室とプレイルームがあり、さらに階段を上るとロフトに行き着きます。今、地下室はお父様の遊び場になっていて、Uさんご夫婦はちらりと地下室のその姿を眺め、1階の子世帯の玄関を出ます。ただし、用事があるときは玄関から訪ね合うのが暗黙のルールです。ちょうどよい距離感で二世帯の暮らしは営まれているようです。

子世帯のLDK。中庭のような光庭に面して大開口があり、プライバシーを守りながら光を取り入れられます。

左の、茶色いふちの白壁の家が50年前に建てた家。空き家となった右隣を購入して2軒分の敷地を使用しました。

以前の家を彷彿とさせる外観。右が子世帯、左が親世帯の玄関です。

子世帯と親世帯、それぞれ玄関ホールからアクセスできる共有の地下室。現在は倉庫兼お父様の遊び場です。

南向きの親世帯のLDK。手前の小上がりの畳スペースは、ロールスクリーンを下げると個室のようになります。

料理や家事をするのに、ぐるりと回れるアイランドキッチンが便利です。

プレイルーム越しにロフトへの階段を見たところ。奥の緑の扉を開けると寝室があります。

都会のど真ん中にあるとは思えない、光庭に面した開放的なバスルーム。

家づくりカレンダー

20145

OZONEに申し込み

OZONEを訪れ、コンサルタントが丁寧にヒアリングをし、コンペ形式で建築家を絞り込んでいくシステムに魅力を感じ、正式に申し込む。

201410

3者でコンペ開始

Uさんご夫婦は唯一地下室のある家を提示したSTUDIO 2 ARCHITECTSのプランを気に入り、お兄様やご両親と話し合って依頼を決める。

201411

設計スタート

親世帯と子世帯の玄関を逆の位置にする、親世帯のリビングの南向きの窓を大きくするなど、細部の変更を詰めてプランが決定。

20159

工事開始

お隣に駐車場を借りるなど、ご近所にも様々な協力をしてもらいながら、お兄様の工務店に建てもらった。

20167

完成・引き渡し

コンサルタントからのコメント

U様邸は、二世帯住宅で施工はお兄様が担当されるということで、家づくりに多くのご家族が関わりました。最初にコンペ形式でいろんなパターンが具体的に示されたことで、さまざまな意見の洗い出しができ、結果的に皆さんが納得する家になったのではないかと思います。

DATA

敷地面積 103.01m2(31.22坪)
延床面積 171.17m2(51.87坪)
構造 RC 造+木造軸組工法
竣工 2016年7月
設計 二宮博+菱谷和子(STUDIO 2 ARCHITECTS)
施工 上之原工務店
撮影 大槻茂
テキスト 金田麦子
敷地面積 103.01m2(31.22坪)
延床面積 171.17m2(51.87坪)
構造 RC 造+木造軸組工法
竣工 2016年7月
設計 二宮博+菱谷和子(STUDIO 2 ARCHITECTS)
施工 上之原工務店
撮影 大槻茂
テキスト 金田麦子
協力:住まいの設計(扶桑社)

OZONE家designとは

OZONE住まいづくりコンサルタントが、お客様の叶えたい暮らし、想い描く住まいのよき理解者として、最適な家づくりのプロセスをご提案します。様々な知識が必要な家づくりにおいて、設計者や施工者のペースで進められがちなコミュニケーションもしっかりフォロー。お客様が主役となる、納得感と満足感のある「家」を実現します。

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