職住一体の住まい〜OZONE家designの事例から〜

障子からやわらかい外光が差し込むダイニング。天井の緩やかなカーブが心地よい印象です。

  • 東京都・練馬区
  • 家族構成:夫45歳 妻33歳(取材当時)
  • 竣工:2016年1月

相性抜群の建築家との出会い

ともに陶芸家のHさんご夫婦。長年、愛知県瀬戸市で作陶していましたが、自宅とそれぞれの工房の3か所を行き来する生活を不便に思っていました。そこで、ご主人のご実家のある東京に、工房兼自宅を建てることを決意します。
OZONE家designには、土地探しから建築家選びまでのフルサポートを依頼しました。「建築家をネット検索してみたけど、どんな人が合うかさっぱり分かりませんでした。陶芸の世界でも、いい器をつくる作家さんが一般的には案外知られていなかったりするし、餅は餅屋でプロに任せたほうが安心だろうと思ったのです」とご主人。
極端にとがった部分がなく、「なんとなく落ち着く、いい家」という、実は難しい要望を出したHさんに対し、コンサルタントの小川さんはおふたりの作品を飾ったら素敵そうというインスピレーションで、建築家の小野喜規さんを紹介しました。これがピタリとはまり、3者コンペを経て正式に依頼することになりました。

住まいは教会のような静謐な空間に

ドーム状の天井が2つ緩やかに連続し、静謐な印象の2階のリビングダイニング。ヒントとなったのはご夫婦が家の中心に飾りたいと伝えた、流木を使った前川秀樹氏の彫刻です。「彫刻に込められた祈りを感じ、それが家全体のイメージのヒントになりました」(小野さん)。
今、この彫刻は2階廊下の中心に設けられたギャラリースペースに飾られ、仕事の場である1階と生活の場である2階の緩衝地帯になっています。彫刻の真上の天井をはじめ、2階のあちこちにはトップライトが設けられ、上から差し込む光が厳かな雰囲気をもたらしています。
すべての部屋が土足で歩ける1階には、陶芸の工房や作品を飾る応接室があります。工房は機能的な作業の場で、例えば、壁一面の棚は1つに100kgの土や釉薬を置いてもびくともしません。「まったくストレスなく作陶に没頭できます。そして作業を終えて、靴を脱いで2階に上がると気持ちがうまく切り替わるんです」(ご主人)。

料理に没頭できるキッチンで夫婦で息抜き

キッチンはリビングダイニングからは独立した空間です。「お客さまに対して、あまりオープンにしたくなかったんです」と奥様は話します。キッチン自体はカウンターと食器棚の間に十分な幅があり、夫婦ふたりで並んで料理することも多いそう。
家具職人がつくった引き出しを用いて、現場で大工工事で造作した美しいキッチンは、「オイルペイントで仕上げた、耐久性もある使い倒せるキッチン」(小野さん)とのこと。自分たちの作品や、お気に入りの作家の器がきれいに収められた食器棚には、まだまだ余裕があります。ダイニングや寝室の本棚にも厳選されたものがゆったりと収められ、住まい全体に大らかな雰囲気が漂います。ご夫婦で制作に専念し、穏やかに暮らしを営む家なのでしょう。

ダイニングからリビングを見たところ。床には幅広のブラックチェリーのフローリングを使用しました。

緩やかなカーブが連なるリビングダイニングの天井。程よい仕切り感のデスクスペースも設けました。

2階廊下のギャラリースペース。トップライトの光を浴びる特等席に、前川秀樹氏の彫刻が飾られています。

2方向の窓と天井のトップライトという、3つの違った角度から複雑に光が入り込む応接室。

重いものを載せてもたわまない頑丈な棚や、製作途中の作品を仮置きできる棚などがある機能的な工房。

機能性と美しさを兼ね備えたキッチン。.壁は白いタイル貼りで、飾り棚にはセンスよく食器が並びます。

横長の窓からの眺めがよい寝室。窓の下に設けられた壁面の本棚は、高さが抑えらていて圧迫感を与えません。

造形で魅せるご主人の作品と、細やかな絵付けが特徴的な奥様の作品。ご夫婦で作風がまったく違います。

家づくりカレンダー

20131

OZONEに申し込み

家づくりでプロのサポートは必須だと感じたご主人。以前から知っていたOZONEに、土地探しからのトータルのサポートを依頼。

20134

3者でコンペ開始

3人の建築家によるコンペを実施。小野さんの人柄と、伸びやかさのある職住一体のプランが気に入り、依頼を決める。

20145

土地を購入

夫の実家に近い東京・練馬区で土地探し。土地探しのサポートで周囲の調査を念入りにしてもらい、納得したうえで土地を購入した。

20146

設計スタート

仕事と生活の場をうまく線引きするために、両者をつなぐ廊下にギャラリースペースを設けて緩衝地帯とするプランに決定。

20155

工事開始

名物棟梁のいる相羽建設に工事を依頼。丁寧な仕事の積み重ねで、ディテールの美しい居心地のいい空間に仕上がった。

20161

完成・引き渡し

コンサルタントからのコメント

「普通の家」がHさんご夫婦のご要望でしたが、制作の場と住まいが一緒の家づくりは特殊な部分もあります。物静かなおふたりから、穏やかに話を聞き出してくれる建築家がいいだろうと小野さんをご紹介したところ、相性がとてもよかったので嬉しかったです。

DATA

敷地面積 345.34m2(104.65坪)
延床面積 292.23m2(88.55坪)
構造 木造軸組工法2階建
竣工 2016年1月
設計 小野喜規(オノ・デザイン建築設計事務所)
施工 相羽建設
撮影 大槻茂
テキスト 金田麦子
敷地面積 345.34m2(104.65坪)
延床面積 292.23m2(88.55坪)
構造 木造軸組工法2階建
竣工 2016年1月
設計 小野喜規(オノ・デザイン建築設計事務所)
施工 相羽建設
撮影 大槻茂
テキスト 金田麦子
協力:住まいの設計(扶桑社)

OZONE家designとは

OZONE住まいづくりコンサルタントが、お客様の叶えたい暮らし、想い描く住まいのよき理解者として、最適な家づくりのプロセスをご提案します。様々な知識が必要な家づくりにおいて、設計者や施工者のペースで進められがちなコミュニケーションもしっかりフォロー。お客様が主役となる、納得感と満足感のある「家」を実現します。

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