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フィン・ユールのNo.45

フィン・ユールのNo.45へのオマージュ
フィン・ユールのNo.45。この椅子は、世界の椅子トップ10のひとつに位置づけられる名作中の名作。正に見事な造形という他はない。
恐らく、フィン・ユール自身にとっても、もっとも思い入れが深く、製作を担当した名匠ニールス・ヴォッダーともども渾身の力を注いだ「一脚の椅子」だったであろう。
8年余り勤めていたヴィルヘルム・ラオリッツエン建築事務所を33才、1945年退社、独立のスタートというべきコペンハーゲン家具職人ギルド展に出品したのが、このNo.45だった。
このNo.45に対する世の評価は高く、それからの椅子デザイナー、フィン・ユールの道がこの一作によって拓けていった記念碑的デザインといえるだろう。
この椅子自身は、現在家具職人ギルドの会長で、家具職人として現役の名匠といわれる、ニールス・ロス・アナセンの手で造られている。
ニールス・ロス・アナセンは、ニールス・ヴォッダーの直系の弟子であり、協力者であるソーレン・ホーンの下で腕を磨いた、正にフィン・ユールのデザインを製作する、その心を伝える匠といえるだろう。
張り替えられた布地は、フィン・ユール存命の時から使用されていた、ハンナ・ヴェダル自らの工房で織られているウールの生地。
デンマーク、ユトランドの南の美しい街、オーベンロウに大きな工房をかまえる、小柄なハンナは、家具、プラスティック、木製玩具などのデザインで有名なクリスティアン・ヴェダルの妹で、彼女の作品はデンマークの多くの城や、美術館、教会で使われ、飾られている。
フィン・ユールのデザイン、ニールス・ロス・アナセンの匠、ハンナ・ヴェダルの織物、そして今では入手の難しいローズウッドの美しい木目と、一流の役者の揃い踏みのような、貴重な、見事な椅子の逸品といえるだろう。
武蔵野美術大学名誉教授 島崎 信
「世界で最も美しい肘掛けをもつ椅子」として知られるフィン・ユールのNo.45。
フィン・ユールが手掛けるデザインの特徴は、彫刻のような美しい造形にあります。まるでペーパーナイフのようなアームは、職人が手作業で丹念に削り出しをし、卓越した技術によってつくり出されました。座面からフレームが浮いたような作品は、この椅子から始まりました。フィン・ユールの作品の数々は、デンマークを代表するスネーカーマスター(家具職人の親方)、ニールス・ヴォッターとの運命的な出逢いによって誕生しました。その後、ソーレン・ホーン、ニールス・ロス・アナセンへと引き継がれ、現存で残っている数は非常に少なくなっています。
現在、ノルディックフォルムでご紹介しているのは、ニールス・ロス・アナセン工房で製作されたブラジリアンローズ(デッドストック)のフレームが美しい作品です。張り地は、デンマークのテキスタイルデザインの第一人者、ハンナ・ベーデルのファブリックを使用し、深みのある優しいライトブルーのファブリックとローズウッドのフレームとの組み合わせは、落ち着きのある上品な仕上がりとなっています。


■No.45 イージーチェア
Designer:Finn Juhl Year of design:1945
Factory:Niels Roth Andersen
Material:ローズウッド/布張り
Size:W690×D780×H840mm Price:3,018,750円

■No.45 二人掛けソファ
Designer:Finn Juhl Year of design:1945
Factory:Niels Roth Andersen
Material:ローズウッド/布張り
Size:W1200×D780×H840mm Price:3,202,500円

ニールス・ヴォッター後継者の証である工房のスタンプが座面裏についています。
工房:ニールス・ロス・アナセン

